アンチエイジングには筋トレをはじめとした運動が1番
年齢を重ねると、疲れやすくなり、同時に膝・腰・肘などの関節の痛みも感じやすくなります。
だから仕方ないと思いはするものの、同年代の中にはびっくりするほど元気で快活な知人友人もいて、一体自分とは何が違うのかと不思議に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、高齢になっても元気はつらつである理由の多くは、その人の筋肉量が深く関係しており、適切な筋肉量を維持するためには、筋トレが必要なことがわかっています。
筋トレをバリバリやって筋肉の量を増やそうとするのではなく、あくまで筋肉量が減らないように維持していくための筋トレがおすすめです。
筋肉は年齢とともに衰えていってしまうもの
人間の身体は、普通に暮らしていると60歳~80歳代の間に一気に筋力の低下が進むことがわかっています。
つまり、加齢による筋力低下をそのまま放置していると、筋肉量が減少して身体が少しずつ弱り、酷い場合には、日常生活にまで支障が出ることもあります。
日々の生活の中で意識して筋トレを取り入れていかないと、気が付いたら動くのが面倒くさくなってしまい、ますます筋肉量が減るというマイナスのサイクルになることもあります。
筋肉を取り戻すことで得られるうれしい効果
ここからは、実際にシニア世代の方が筋トレをすることで得ることができる、日常生活にもたらすうれしい効果をご紹介していきます
1.足腰の筋肉を増やして歩行中の転倒防止に
筋肉は、スポーツや走るなどの激しい運動をするときだけに使っているわけではなく、日常生活の立つ・座る・歩く・同じ姿勢を維持するなどの、日々の何でもない動きでも使っています。
筋量が減ってくると、これら一連の行動に支障が出始め、ちょっとした段差で転倒しやすくなります。
高齢者が筋トレをすると、筋量が増えて足腰が丈夫になり、転倒防止効果があります。
2.基礎代謝がアップして生活習慣病を予防できる
筋トレをすると身体全体の筋力を使うので、血流がよくなって体温が上がり、基礎代謝が良くなります。
そのまま筋トレを続けていくと、筋肉が増えていきますので、基礎代謝がアップして血流が良い状態を自力で維持できるようになります。
血の巡りが良くなりますので、今まで感じていた冷えや疲労感などが解消することもあります。
また筋トレによる、適度な疲労で寝つきもよくなり、深い睡眠ができるようになります。
さらに、基礎代謝がアップすると、カロリーを消費しやすくなるため、肥満や生活習慣病の予防ができます。
3.認知症の予防が期待できる
筋量が減ることによって日常生活の活動範囲が狭まっていき、新しい人・モノ・ことに触れにくくなり、脳に刺激がいかなくなります。
その結果、見る・聞く・話す・判断するなどをつかさどる神経感覚が衰え、認知機能が低下することがわかっています。
高齢者が適切な筋トレをしていれば、日常生活の範囲を今と同じ、または今よりも若い時分と同程度に維持することができます。
その結果、常に新しい人・モノ・ことによる刺激を脳に与え続けることができますので、認知機能の低下を防ぐことができます。
筋トレは無理をゆっくりできる範囲内でオッケー
いつの時代も、いくつになっても継続は力なり
シニア世代の筋トレは頑張りすぎず、しかし効果が期待できる範囲で続けましょう。
毎日出来れば理想的ですが、忙しい日に無理してまで筋トレをする必要はありません。
目安としては、最低週3回くらいの少な目の目標にしておき、体力・スケジュールともに無理のない範囲で続けるといいでしょう。
筋トレの動きを非常にゆっくりとやるスロートレーニング
スロートレーニングとは、近年注目されている安全に筋力を増やすことができる筋トレ方法です。
どのくらいのテンポでやるかというと「3~5秒程度かけて上げ、3~5秒かけて下げる」がひとつの動きになり、これを所定の回数繰り返します。
この方法だと、筋肉増大を狙っている部位全体に、じわじわと負荷をかけることができるため、自重(腕なら自分の腕の重さ)だけの負荷で筋肉を育てることができます。
また、ゆっくりとした動きを止めずに、なめらかに継続する運動ため、関節を伸ばし切らないという動き方をします。
そのため、膝・肩・肘・腰などの関節に負担がかかりにくく、運動によるトラブルを招きにくいという利点があります。