そもそも、たんぱく質とはなにか ?
身体を作るのに絶対に必要な栄養素の一つ
たんぱく質は、三大栄養素のひとつであり、生きていくうえで特に重要な栄養素です。
体重の約1/5をしめ、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であるとともに、酵素などの生命の維持に欠かせない多くの成分になります。
また、人が活動するためのエネルギー源として使われることもあります。
体をつくっているたんぱく質の一部は、常に分解され、食べたたんぱく質と合わせて、つくり直しされます。
たんぱく質の材料には、体の中でつくることができないもの(必須アミノ酸)もあるため、私たちは、毎日食べ物からたんぱく質を補給しなくてはなりません。
たんぱく質は特に筋肉を作る材料となる栄養素なので、日々の食事では積極的に取り入れていきたい栄養素の一つになります。
筋トレ中の身体作りにはたんぱく質は必要不可欠
トレーニングなどをしていない人にも必要な栄養素
厚生労働省が定めている日本人が摂らなければならない、エネルギーや栄養素の基準値を定めている日本人の食事摂取基準によると、育ち盛りの15~17(歳)であれば、通常に生活していくのに必要なたんぱく質は1日あたり約65gの推奨量が定められています。
成人以降の方であれば1日あたり約60gが目安とされています。
筋トレ中の方は多くのたんぱく質が必要
一方、アスリートや日頃運動習慣のある人は、通常の人より多くのたんぱく質が必要で、体重1㎏あたり1.2~2.0gのタンパク質が必要だと言われています。
体重が60㎏の方は72g~120gと多くのたんぱく質が必要になることがわかります。
当然、筋トレを行っている方もせっかく鍛えた筋肉のためにも、たんぱく質をよりも多く取る必要があります。
大豆は超優秀なたんぱく質が豊富な食材
たんぱく質を多く含む食材はたくさんありますが、この記事ではたんぱく質を多く含む食材の中でも優秀とされる豆類、その中でも筋トレダイエット中にうれしい食材の<大豆>を紹介していきます。
大豆には植物性のたんぱく質がたっぷり
大豆100gに含まれるの主な栄養素
- エネルギー422kcal
- たんぱく質33.8g
- 脂質19.7g
- 炭水化物29.5g
大豆には、たんぱく質をはじめ、脂質、糖質、ビタミンB1、ビタミンE、葉酸、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛、銅など、栄養素の種類がとても豊富です。
ビタミンやミネラルの含有量が多いのも特徴のひとつです。
また、肉などに含まれる動物性たんぱく質と大豆などに含まれる植物性たんぱく質には違いがあります。
たとえば、大豆のたんぱく質は肉のたんぱく質に比べて低カロリー。
大豆と同量のタンパク質を肉から摂取すると、どうしても余分な脂質も同時に摂取しやすくなります。
さらに、一方で、タンパク質の栄養価を評価する「アミノ酸スコア」では、100に近いほど栄養学的に優れているとされますが、大豆のアミノ酸スコアは肉と同じく最高値の100。体内での合成が難しい必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。あわせて、大豆のタンパク質は消化吸収率も大変よいことがわかっています。
筋トレダイエット中でたんぱく質を多く取らなくてはいけない方は、大豆によって植物性のたんぱく質をとることでカロリーも抑えられるのでダイエットにも効果的です。
筋トレダイエット中におすすめ、大豆を使った食材
納豆
日本人になじみが深い食材、納豆。普段、日常的に食べている方も多いのではないでしょうか。
「身体によい」「健康によい」といわれる納豆ですが、カロリーやたんぱく質量はどのくらいなのでしょう。
納豆1パック(45g)のカロリーは約86kcal、たんぱく質は6.8g、糖質は2.4gとなります。
これはタレがない場合の数値です。タレの平均的なカロリーは6~8kcal、糖質は1~2gほどなので、タレを混ぜた場合のカロリーは92~94kcal、糖質は3.4~4.4gほどになります。
また、納豆には「身体によい」と言われるだけあって豊富なたんぱく質の他にも筋トレダイエット中の方にはうれしい栄養素もたくさん含んでおりナットウキナーゼと言われる特有の酵素も含まれています。
納豆 1パック(45g) あたり
- 食物繊維 3.2g
- カルシウム 42.5㎎
- 鉄 1.4㎎
ナットウキナーゼとは?
納豆が紹介されるときに良く聞く言葉のナットウキナーゼとはどんなものなのでしょうか?
ナットウキナーゼとは納豆のネバネバのもととなる納豆菌に含まれる酵素です。
ナットウキナーゼには、血管につくられる血栓を溶かしやすくする働きがあり、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を予防する効果があります。
おすすめの納豆の食べ方は納豆キムチ
キムチは発酵食品で「乳酸菌」という成分が含まれており、腸内で善玉菌として働きます。
一方で納豆に含まれている「納豆菌」は、キムチに含まれる乳酸菌を増やす効果があります。
そのため、納豆とキムチを組み合わせると、腸内の善玉菌が増え腸内環境が整い、便秘の改善が期待できます。
豆腐
豆腐も納豆に並び日本人の食生活に深く根付いている食材です。
豆腐は大きく分けて「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」の2種類があり、それぞれの栄養素は次の通り。
絹豆腐(100g)
- エネルギー 62kcal
- たんぱく質 5.3g
- 脂質 3.5g
- 炭水化物 2.0g
木綿豆腐(100g)
- エネルギー 80kcal
- たんぱく質 7.1g
- 脂質 4.9g
- 炭水化物 1.5g
木綿豆腐と絹ごし豆腐の栄養価を見てみると、同じ100gでも木綿豆腐の方がエネルギー(カロリー)、たんぱく質、脂質が多いことがわかります。
ですが炭水化物と糖質は絹ごし豆腐の方が多くなります。少しの差ですが、製造方法が変わると栄養価も違うことがわかります。
筋トレダイエット中の豆腐の食べ方のポイント
1日に150~200gを目安に
1日に食べるおすすめの量は、100g~200g(1/2丁)です。 カロリーが低めなのですがだからといって食べ過ぎると、カロリーオーバーを招き、逆に体重が増えてしまう可能性があります。
食べ過ぎないようにこの量を目安に食べるのがおすすめです。
主食を置き換えて
いつものお食事に単純に豆腐を増やすのではなく、主食(ご飯や麺類)を豆腐に置き換えるのがおすすめです。 お米はお茶碗1杯(150g)で252kcalですが、豆腐の場合は同じ重量で93kcal(絹豆腐の場合)とかなりのカロリーを抑えることができます。お米を豆腐に置き換えることで、159kcalも摂取エネルギーを減らすことができることになります。
また、豆腐は冷ややっことして食べるのが一般的ですが、体を冷やさないほうが代謝アップに有効なので、湯豆腐にするなど、温めて食べるのがおすすめです。
夜に食べて脂肪蓄積防止
豆腐を食べるタイミングは夜ごはんの時がおすすめです。
夜はそのあと寝るだけで活動しませんので、お米などの糖質でエネルギーを摂りすぎて血糖値を急上昇させてしまうと、脂肪蓄積の原因となります。
夜のお米を豆腐に置き換えることにより、脂肪蓄積を抑えることができるようになります。
肉や魚、卵なども食べる
豆腐は筋トレダイエット中に効果的な食材ですが、だからといって肉や魚、卵を一切食べずに豆腐だけを食べるのは、栄養が偏る原因になるのでやってはいけません。
最近の研究では、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質を同時に摂取したほうが、一種類のたんぱく質だけを摂取するよりも効率的に体内に吸収され、筋肉の萎縮を抑制してくれるということもわかってきています。
そのため、豆腐だけをひたすら食べるというやり方ではなく、1日の中で、肉や魚、卵などと合わせて食べることで、筋肉の減少を防止することができます。