プロテイン

【プロテイン】実はあまり知らないプロテインの正しい飲み方。その1・ベストなタイミングは食前と食後のどちらが効果的なのか?

そもそもプロテインとは何か?

人間の身体の大部分は、たんぱく質と水分によってできているといっても過言ではありません。
筋肉はもちろん、骨や内臓、血液、髪の毛、皮膚、爪など、体を構成する多くの部位がたんぱく質からできています。
しかし、スポーツや筋トレなど運動習慣のある方は、体を動かさない方よりも身体に多くのたんぱく質が必要になるため、より多くのたんぱく質が必要となります。
多くのたんぱく質を食事から摂ろうとすると、総カロリーも多くなってしまい、なかなかに大変です。
そこで活躍してくれるのが栄養補助のためのプロテインです。
そもそもプロテインとは、英語で「たんぱく質」を意味する言葉ですが、現在は「プロテインパウダー」の意味として使われることが多いです。
プロテインパウダーは、水や牛乳などで溶いて飲むのが一般的です。
人間の体にとって重要な栄養素であるたんぱく質を、効率的に摂取できる物として広く用いられています。

プロテインは目的によって飲む時間や飲み方を変える

プロテインは、筋力アップはもちろんのこと偏った食事によって崩れがちな栄養バランスの改善、ウエイトアップなどさまざまな用途で使うことができます。
では、より効果を感じるためにはどのタイミングで飲むといいのでしょうか?
個人の目的に応じたベストなタイミングを紹介していきます。
自分に合った時間や飲み方を見つけてみましょう。

筋力アップには筋トレ運動後30分以内に

運動や筋トレを行うと人の体の筋繊維は傷ついていきます。
しかし、この傷ついた筋繊維に栄養が入らなければ筋肉量・筋力アップにつながりません。
なぜなら、タンパク質が不足した体は時間の経過とともに筋肉をどんどん分解して、エネルギーへの変換を促してしまうからです。
せっかくトレーニングをしても、筋肉が分解されてしまっては意味がありません。
それでは、運動後どうすべきなのでしょうか?
運動後30分以内は筋繊維回復のゴールデンタイムといわれています。
この時間帯は体が傷ついた筋組織を修復するべく栄養素を必要として、吸収が高まるとされています。
このときに筋肉の材料となるたんぱく質をプロテインなどで補給することで、傷ついた筋組織をより速く回復させることや、より強くすることができます。
そして、プロテインとぜひ一緒に摂ってほしいのが炭水化物(糖質)です。
私たちの体は、炭水化物(糖質)を食べると血糖値が上がります。
すると上昇した血糖値を下げようと、体内でインスリンの分泌が促進されます。
インスリンにはタンパク質を体内に吸収させ、筋肉の分解を防ぐ働きがあります。新しい筋肉を作るためには欠かせないエネルギーとなります。

栄養バランスの改善には食事前後や就寝前が良い

栄養バランスの改善を目指す方は、食前か食後、そして就寝前がおすすめです。
健康を維持するためにはタンパク質をしっかり摂り、体作りの材料となるアミノ酸を体内に保っておくことが必要になります。
バランスよく食事をしていると思っていても、不足しがちなのがたんぱく質。
食前か食後のいずれかにプロテインを飲むことで不足しているたんぱく質を補うことができます。
食前にプロテインを飲むことでお腹がいっぱいになり、食事がとれなくなるという方には食後での摂取がおすすめです。
就寝前にプロテインを飲むことも、とても効果的とされています。
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、体の中では修復と回復が行われます。
睡眠で疲れが取れるというのは成長ホルモンの役割が大きいのですが、実はこの成長ホルモンもタンパク質から作られています。
疲労を取り、体の栄養バランスを整えるためにも、新陳代謝を助けるたんぱく質は必要不可欠といえます。

ウエイトアップ(体重増加)には食後・補食に

ウエイトアップ(体重増加)をしたいときに増やすべきものは除脂肪体重といわれるものです。
除脂肪体重とは全体重のうち、体脂肪を除いた筋肉・骨・内臓などの総量を言います。
LBM(Lean body mass)と略される。
「食事を闇雲に増やすと余計な脂肪も摂ってしまいそう。」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
食事と併用してプロテインを摂ることで、余分な脂肪分を摂らずに一日の総摂取カロリーを高めることができます。
食が細く食事だけではなかなか必要なタンパク質量が摂れない方には、食後にプロテインを摂取するのがおすすめです。
前述したように筋肉作りのためにはタンパク質はもちろん、糖質のエネルギーが必要です。食事で炭水化物(糖質)をしっかり摂ったうえでプロテインでたんぱく質を摂取すると、食事からの糖質エネルギーとの相乗効果でたんぱく質が体内に吸収されやすくなります。
さらに効果的にカラダ作りを行いたい場合には、補食(間食)にもプロテインを取り入れるといいでしょう。
食事の間隔が空いてしまうところ(昼食~夕食など)で補食としてプロテインを摂ると、血中のアミノ酸が保ちやすくなります。
プロテインに含まれた豊富なタンパク質は、体内で消化されるときにアミノ酸に分解されます。
体の材料となるアミノ酸が常時供給されることで、休息している間も体の回復が促されやすくなります。
また、エネルギー切れを起こすことも少なくなり、空腹感の改善にもつながるのでトレーニングをしやすいカラダ作りも期待できるのです。
ただし、多く飲めばそれだけ増量できるということではありません。
体にとって余分なタンパク質は筋肉に変わらず、体脂肪になってしまうので摂りすぎには注意が必要です。
LBMが着実に増えてくるようにプロテインを取り入れましょう。