さつまいもが健康に良いとされる理由は?
さつまいもにはどのような栄養が含まれているのか?
糖質が多いので、ダイエットには不向きと思われている方も多いですが、便秘を改善する働きやむくみを解消する作用も期待できます。
ここでは、さつまいもから得られる健康効果を紹介していきます。
むくみ解消と血圧を下げる効果
むくみの原因になるナトリウムを、身体の外に排出する働きをしてくれるのがカリウムです。
サツマイモのカリウム含有量は、100gあたり約470mgと言われています。
これは、精白米100gあたりカリウム含有量約88mgと比較すると、およそ5.4倍。
また、カリウムは血圧を低下させる効果が報告されているので、高血圧の予防に効果が期待できます。
食物繊維で便秘を解消
みなさんご存じの通り、さつまいもには食物繊維が豊富に含まれています。
およそ100gあたり3~4g程度、大きいものだと1本500g程度になるさつまいももありますが、そうすると1本あたり約20gとなります。
実はこの量は1日の目標摂取量に匹敵する量。
それを1本のさつまいもで補えることになります。
また、さつまいもに多く含まれている*ヤラピンとの相乗効果で、腸の働きを整えて、より便秘解消作用が期待できます。
*ヤラピン
サツマイモを切ると断面から滲み出るミルク状の白い液体は“ヤラピン”と呼ばれ、 サツマイモにしか含まれず、 胃の粘膜を保護したり、排便をスムーズにする効果があると言われています。
ビタミンÇによる抗酸化作用
人間の身体は酸化すると、身体の老化や血管の老化が進んだり、シミやしわ肌荒れなどの肌のトラブルが起こったりします。
さつまいもに含まれるビタミンCにはこの酸化を抑制する働きが期待できます。
熱に弱いとされているビタミンCですが、さつまいもの場合は調理の際にでんぷん質が糊化し、膜を作ってビタミンCを保護するため、加熱しても壊れにくいという長所があります。ですので、焼き芋にして食べたとしてもこのビタミンCの効果は損なわれずに摂取することができます。
ダイエット中のさつまいもの食べ方とポイント
さつまいもでダイエットの効果が得られる一般的な食べ方は、ごはんやパンなどの主食をさつまいもに置き換えることです。
調味料から余分なカロリーを摂らないよう、焼きいもとして食べるのが一般的です。
さつまいもはごはんやパンより消化に時間がかかるのと、同量で比較するとカロリーが低いことから、カロリーコントロールに役立つと考えられています。
また、さつまいもをおやつ代わりに間食として食べるのもおすすめ。
栄養バランスのよい食事を規則正しく摂ったうえで、小腹が空いたら、おやつ代わりにさつまいもを食べㇽのが良いといわれています。
皮ごと食べる
特にダイエットをしている方は、さつまいもを皮ごと食べると効果的です。
さつまいもの皮には、食物繊維を始めダイエットに役立つ成分が豊富に含まれているので無駄にしないようにしましょう。
抗酸化作用もあり、老化対策に役立つ「アントシアニン」は、さつまいもの皮の色素です。整腸作用がある「ヤラピン」は、皮の周辺に豊富に含まれています。
冷やして食べる
寒い冬に熱々の焼きいもはとてもおいしいのですが、ダイエット中はさつまいもを冷やして食べるのがおすすめです。
さつまいもを冷やすと、でんぷんの一部が老化して*レジスタントスターチに変化します。再加熱しても、増えたレジスタントスターチの量は減少しません。
レジスタントスターチは小腸で消化されずに大腸に届き、腸内細菌のエサとなるため、腸内環境を整えるのに役立ちます。
また、食後血糖値の急上昇を抑えることが最近では知られるようになりました。
*レジスタントスターチ
穀類やイモ類、豆類などに含まれている、分解・吸収されにくい性質のデンプンのこと。
普段の食生活で何気なく摂取している成分です。
消化酵素で分解されない成分としてよく知られているのは食物繊維ですが、大腸に流入する難消化性の繊維質としては、レジスタントスターチのほうが多いと言われています。
食べる量には注意が必要
さつまいもには食物繊維やビタミンが豊富に含まれていますが、当然食べ過ぎには注意が必要です。
さつまいも100gあたりのカロリーは127kcal、糖質量は30.3gです。
カロリーや糖質を摂り過ぎないよう、一日に食べる目安量を守ってください。
また、さつまいもダイエットをおこなう際は、なるべく調味料を使わないようにしましょう。
とくに、高カロリーなバターや油、高糖質な砂糖を使用するスイートポテトなどは避けてください。