身体を作るたんぱく質の効果を高めてくれるのがビタミンの役割
筋トレ時に必要な栄養として、筋肉をつくる材料となるたんぱく質は絶対に欠かせません。
しかし、筋トレによって傷ついた筋肉を修復するときには、たんぱく質を効率よく使うための別のエネルギーが必要になります。
この、筋肉を効率よく修復させてくれるのがビタミン。
食事で摂ったたんぱく質をビタミンが筋肉づくりを助けてくれるのです。
知っているようで知らないビタミンのこと
ビタミンは、三大栄養素と言われる糖質や脂質のようにエネルギー源になるものでもなく、タンパク質のように体を構成するものではありません。
ビタミンは身体作りを調節する役割を担っていて、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)と水溶性ビタミン(ビタミンB群、C)に分類されます。
脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)
脂溶性ビタミンは水に溶けないため尿として排出されることがなく、体内では脂肪組織や肝臓等に貯蔵され、毎日少しずつ生体で消費されていきます。
また、脂溶性ビタミンを多く含む食品を摂取する場合は、油で炒めることで吸収が良くなることが知られています。
水溶性ビタミン(ビタミンB群、C)
水溶性ビタミンは血液などの体液に溶け込んでいて蓄積性がないため、余分に摂取した分は尿として排泄されます。
よって毎日の食事でコンスタントに摂取する必要があります。
また、水溶性ビタミンは糖質、脂質、タンパク質と密接なつながりを持っていて、主に糖質やタンパク質、脂質の代謝に関わる重要な役割を果たしています。
筋トレ時にはビタミンDとビタミンCを意識して摂取
ビタミンにはさまざまな種類があり、その効果も様々です。
では、筋トレ時に身体に必要なビタミンは何か?
ここからは、筋トレ時に筋肉の成長に影響があるといわれているビタミンDとビタミンCにしぼって紹介をしていきます。
ビタミンD
ビタミンDは、筋肉にとって大事な栄養素の一つです。
ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強するとともに、筋肉の合成を促す作用があります。
主に魚介類、卵、きのこ類に多く含まれています。
魚介類
魚介類はタンパク質も豊富なので同時に摂取できるメリットもあります。
サンマ、うなぎ、しらす干し、鮭などに多くビタミンDが含まれています。
なかでもしらす干しはビタミンDに加えて、必須アミノ酸のリジンもたっぷり含まれています。
筋肉を増加させるビタミンD、そして筋肉を修復する必須アミノ酸のリジンという、タッグの相乗効果によって効果的に筋力増強を行なえます。
きのこ類
低カロリーがうれしいビタミンDを多く含む食品。
シイタケやマイタケ、シメジ、キクラゲなど。
なかでもマイタケは特にビタミンDがたっぷりと含まれています。
ビタミンDは日光浴することで摂取できる
食品から体内に取り込むだけでなく、日光浴をすることによって皮膚から作り出すことができることもビタミンDの特徴です。
日光浴といっても窓越しや衣服越しでは効果はなく、直接肌に紫外線を浴びるのが良いとされています。
紫外線というと特に女性にとっては大敵に感じられる存在ですが、1日を通して日常生活を送っていて浴びる程度の量で十分です。
ビタミンC
人の身体にもっとも必要なビタミンとして知られるのが、ビタミンCです。
ビタミンCはタンパク質の合成を助けるのに必要な栄養素で、ストレス下で分泌されるストレスホルモンの代謝にも関わっています。
筋トレに限らず、運動は多少のストレスになるので、タンパク質合成とストレスホルモンに関わるCは必需品といえます。
さらに、ビタミンCには抗酸化作用があります。
運動をすると取り入れた酸素の一部は毒性の高い活性酸素となり、老化やがん化の引き金となる。
ビタミンCはそれを防ぐ抗酸化作用を持っています。